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猿文庫#11 ファンベース

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インテリモンキーの猿文庫!
意識高い系サルのレビューです。


#11
ファンベース

佐藤尚之

 

 

ファン大事にすることが成功の近道?

 

スターバックスってCMも広告もしてないのになんで店舗が増え続けて
どこもお客さんで溢れかえってるんだろう?

 

この本は、そんな謎に答えてくれます。
SNSが一般化し個人がより発信力を持つ時代。
人口が減少し新規顧客が難しくなる時代。

 

そんな新しい時代における広告の手法を
濃密かつ明るく書いている本です。

 

 

 

今はファンがなによりも大事な存在

ファンベースとは、ファンを大切にし、ファンをベースにして、中長期的に売上や価値を上げていく考え方です。
ファンの定義は人それぞれですが、本書では「ファン=支持者」であり「企業やブランド、商品が大切にしている価値を支持している人」と定義しています。

 

なぜ重要なのかを説明すると
・少数のファンが売上の大半を支えている
・つまり、今いるファンを大切にして彼らのLTV(ライフタイムバリュー)を上げていくことは、収益の安定・成長に直結する

 

※ライフタイムバリュー(LTV)
顧客生涯価値のこと。1人の顧客がライフタイムを通じて企業にもたらすトータルなバリューのことです。

 

つまり、繰り返し買ってくれるファンを大事にすることで売上が伸びていくということになります。

 

 

 

ファンとコアファンだけで、全売上の約90%

 

本書では、とある有名飲料ブランドの売上構成比率が掲載されている
そこでは、たった8%のコアファン(熱狂的なファン)が46%の消費量を支えており
その下のファンも加えると売上の90%を支えている。

 

企業はとにかく新規顧客の認知を上げるために躍起になりがちだが
実際はすでにファンになっている人たちが売上の大半を支えているわけで
ファンを大切にして「ファンでありつづけてもらうこと」が収益の安定に直結するのです。

 

マーケティングを勉強されている方なら
「おや?この比率なにかに似てるなー」
と感じたかもしれません。

 

そう、「パレートの法則」とほとんど同じですね。
「全顧客の上位20%が売上の80%を生みだしてる」
というやつです。

 

昔からある法則ですが、今でも現役で様々な業種で統計が出ています。

 

・百貨店では、顧客数の上位20%で売上の6割強を占めている
・雑誌は上位21.1%の人が総読総数の71.5%を占めている
・コンビニエンスストアでは20.8%の人が利用総数の58.5%を占める

 

 

 

ファンは最強のメディア

 

ファンの中でも特に熱狂的なコアファンになると親しい人と共有する。
特に友人のうちの価値観が近い「類友」には強力な波及効果がある。

 

あなたの回りにいる「類友」(強いつながりの人)
彼ら彼女らは同類だからこそ話もしやすいし趣味も合う
だからその言葉には耳を傾ける。
類友の体験や意見は、自分にとって役立つ確率がとても高いからだ。

 

つまり、ファンは周りの類友をファンにしてくれる。
これは自走式で商品に魅力があり、かつオススメできるきっかけを企業側が自然に提供することで
より活発になっていく。

 

企業側は「いかにファンを育てていくか?」を考えていかなければならない。

 

 

 

ファンの支持を強くするための三か条

 

・その価値自体を、アップさせること→「共感」を強くする
・その価値自体を、他に代えがたいものにすること→「愛着」を強くする
・その価値の提供元の評価・評判を、アップさせること→「信頼」を強くする

 

本書では上記の三点を地道に強化することが重要と書いている。

 

常連さんで考えるとわかりやすい
ファンベースの考え方は、店の常連さんを大切にし、彼らのLTVを上げていくこと。そして、常連さんを新たに作り少しずつ増やしていくことだ。
常連さんはどこのお店も大体10~30%程度で、その常連さんが売上の80%程度を上げている。

 

お店の価値を支持して、気に入って通い、喜んでお金を払ってくれる人はだいたい20%くらいの少数派である。
逆に、あらゆる人に好かれるように、店の内装を変え料理を変えサービスを変えるなどを行っていると「そのお店」が大好きで通っていた常連さんたちは離れていき、店は浮気者の浮動層で一瞬賑わうが、そのうち他店との安値合戦に巻き込まれ、疲弊し消耗し、衰退していく可能性が高い。

 

そうならないために
20%程度の常連さんとの関係性を深め、お店に通ってもらうこと(LTVを上げる)これが一番重要な施策になる。

 

そして次に重要なのが
より深い関係性になった常連さんの中からごく少数を「超常連さん(コアファン)」にし、彼ら彼女らのLTVを上げていくことだ。

この2つだけでも店の収益は安定的に伸びていくだろう。

 

 

 

ファンが参加できる場を増やし、活気づける

ファンが気軽に参加できる場を作り、思いを共有し、企業や商品ブランドの体験を増やしていくことは確実に愛着を強くしていく。
その実例としてファンが株主として参加するカゴメの事例を紹介する。

 

カゴメは上位2.5%のコアファンが売上全体の30~40%を占めている。
カゴメは20年かけて、企業理念に共感してくれた個人株主をじわじわ増やしてきた。
そして、なんと総株主のうち99.5%が個人株主であり「ファン株主」になってしまった(そのうち三分の一が主婦層というのもすごい)ファンが株主として企業活動そのものに参加しているのである。

 

カゴメのファン・コミュニティ「&KAGOME」は、オープン時、会員募集キャンペーンを一切やっていない。告知したのはこの個人株主と通販の購入者のみである。
つまり最初から濃いファンしか入れない仕組みだ。(一見さんお断りのような仕組み)

 

そしてそのファンたちに参加してもらう施策もいろいろ実施して、カゴメへの愛着をより強めてもらおうとしている。
結果、一般顧客がカゴメの商品を月平均100円購入するのに対し、株主は月1300円も購入するという。
ファンたちが売上を支えているといえる。

 

 

 

まとめ

 

佐藤尚之さんの本は「明日の広告」「明日のプランニング」と続いて今回で三冊目だ。
気づけばそのユニークな文体と日々の経験と考察に裏打ちされたデータが組み合わされて非常に面白い本ばかりである。
SNSが日常に溶け込み、コミュニケーションが世代ごとに分断された現代において
広告は非常に難しいアプローチを要求される。

 

普段SNSを使っていない50代の広告マンが20代の女性にリーチしたくとも
前時代的なアプローチでは全く届かない可能性があり、クライアントのお金をドブに捨ててしまう。
そんな難しい時代の顧客との付き合いかた
物の売り方、広め方を分かりやすくといている本書は顧客とのコミュニケーションに悩む全ての仕事人に役立つだろう。

 

 

 

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